無茶は危険です
アンチ・ステロイド療法の業者は
「食べ物には有害物質が含まれるんです。だから食べ物を食べてはダメです」
たとえるなら、こんな無理なことを言っているようなものです。
食べなかったら、死にます。
ステロイドのことわかってる?
ステロイドがどういうものなのか?
それをわかっていたら、
「急に止める」
という選択はとらないし、とれないものです。
まず、ステロイドがどういうものなのか
みてみましょう。
ステロイドのはたらき
肌でいうと、黄色ブドウ球菌などの細菌感染が起こると
血液が集まり、赤く温かくなります。「炎症」
すると細胞膜のリン脂質に結合しているアラキドン酸という物質から、
酵素を介してロイコトリエン、プロスタグランジンという
生理活性物質が作られ、それらの作用で痛みや炎症などの症状が起こります。
ステロイドはその炎症を抑えるのですが、
モーラスなどの非ステロイド系抗炎症薬の
非ステロイド性抗炎症成分はプロスタグランジンを作る過程を抑えます。
ステロイドはその前のアラキドン酸の働きを抑えます。
ステロイドの方が非ステロイド性抗炎症成分よりも強力な抗炎症作用を発揮します。
抗炎症作用:炎症を促す物質の産生を抑制します。
細胞増殖抑制作用:炎症反応を引き起こす細胞の増殖を抑えます。
血管収縮作用:炎症部の血管を収縮させることで、患部の赤みを鎮めます。
免疫抑制作用:抗体の産生を抑制します。
これだけの作用があるのですから、
クスリとしてはかなり優秀だと思います。
優秀すぎるゆえ、これを突然やめたら、
とても恐ろしいことが予想されます。
やめたら何がおこる?
反対のことが起こるのですから、
炎症がどんどん広がる
炎症を引き起こす細胞が増殖
血管がどんどん広がり、赤くなる
抗体がどんどんできる。
とても激しい症状が起こってくることになります。
この状態を我慢すれば、脱ステロイドができる?
とてもそうは思えません。
なぜ処方されているのか
ステロイドを使っている人は、
自分の体で炎症からの反応を抑えられていない。
だから使っているのです。
やめたら、一連の反応を抑えられるのでしょうか。
健康な体は、感染症にかかった場合
その一連の炎症反応が起こりますが、次第に治まります。
「その力」があるのです。
ですから、アトピーのあなたがステロイドをやめるには
「その力」
がなければならない。
「その力」
を付けるまで、やめてはならないのです。
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