皆さん、こんにちは。今日は少し変わったお話をしたいと思います。 タイトルを見て、『え？キャベツと新幹線？何の関係があるの？』と思われたかもしれませんね。
まずは、こちらの写真を見ていただけますか？
どうでしょう。不思議な光景だと思いませんか？ 左端には、日本の技術の結晶である『新幹線』が走り抜けています。一番手前には、青々とした『キャベツ畑』。その 奥にはエネルギーを作る『太陽光パネル』、さらに向こうには巨大な『工場』が見えます。
これ、私はとても面白く、そしてどこか『こっけい』で、愛おしい画像だと思ったんです。今日はこの写真から、私たちの『命』と『心』について、ゆっくりお話しさせてください。
人間は本当に「作って」いるのか？
私たちは、自分たち人間を『地球で一番賢い存在だ』と思いがちですよね。 時速300キロで走る新幹線を開発し、電気を生み出し、巨大な街を造り上げる。 確かに、人類の科学技術は素晴らしいものです。でも、少し視点を変えてみましょう。 足元のキャベツ畑を見てください。人間は『キャベツを作っている』と言いますよね。 でも、本当にそうでしょうか？
畑を耕し、肥料をまき、水をやる。 でも、実際に細胞を分裂させ、あの瑞々しい葉を広げ、大きく育っているのは……キャベツ自身なんです。
人間ができるのは、キャベツが育ちやすい『条件を調えること』だけ。 大きくなるかどうか、命を繋ぐかどうかは、キャベツ次第。 もっと言えば、太陽の光、大地の栄養、そして雨の恵み次第なんです。
私たちは「生かされている」集合体
太陽光発電だって同じです。太陽という莫大なエネルギー源がなければ、私たちは何も生み出せません。 人間は、他の生物や自然の力がなければ、一瞬たりとも生きていくことができない。 実は、とてもちっぽけで、単独では存在できない生き物なんです。
面白いお話があります。私たちの『体』そのものが、実は一つの巨大な共同体なんですね。 肌の表面には、なんと１兆個もの『常在菌』がいて、外敵から私たちを守ってくれています。 お腹の中には腸内細菌がいて、私たちの消化や免疫を助けてくれています。
さらに驚くべきことに、私たちの細胞一つひとつの中にいる『ミトコンドリア』も、もともとは大昔に外からやってきた別の生物だったと考えられています。どれだけ科学が発達しても、私たちの命の原点は、こうした『生物本来の力』……つまり生命力があってこそ、成り立っているんです。
自己重要感という「心の栄養」
キャベツ一つ、自分の力だけで作ることができない人間。 だからこそ、私たちはキャベツに愛情を注ぎ、お世話をして、その成長を待つことに喜びを感じるのかもしれません。
誰かのお世話をする、何かに必要とされる。 その経験を通して、私たちは『自分という存在』を確認しているのではないでしょうか。
『あなたがいてくれてよかった』 『あなたは価値のある、かけがえのない存在だ』
そう感じられる感覚のことを『自己重要感』と言います。 実は、この自己重要感こそが、私たちの心にとって一番の栄養なんです。
これが不足してしまうと、自分を否定してしまったり、過剰に誰かの承認を求めたり、何かに依存してしまったり……。 心に様々な『歪み』が生じて、生きづらさを感じてしまうようになります。
肌の悩みと、心の（てあて）トリートメント
私は普段、多くの方の健康や肌の悩みと向き合っています。 例えば、アトピーに悩む方々。 外見的な変化によって、この『自己重要感』を持ちづらくなってしまっているケースを多く目にします。
鏡を見るのが辛い、人前に出るのが怖い。 そう思うのは、あなたが弱いからではありません。 人間にとって、自分を肯定することは、それほどまでに大切なことだからです。だからこそ、体のケアと同じくらい、いいえ、それ以上に『心のトリートメント（てあて）』が必要なんです。
日々のストレスにどう向き合うか。 『自分はダメだ』と思い込んでしまうこころの癖を、どう解きほぐしていくか。 認知のゆがみに気づき、自分自身を優しくいたわってあげること。
『キャベツを育てるように、自分自身の心をお世話してあげる。』 そんな感覚が必要なのかもしれません。
生物としての本質に戻る
キャベツと新幹線の話から、ずいぶんと遠くまで来てしまいましたね。
今日、私がお伝えしたかったのは、 『人間はエラそうにしているけれど、実は生かされているだけの、ちっぽけな生物なんだよ』ということ。 そして、『だからこそ、お互いを、そして自分自身を、慈しむ必要があり、ともに協力し合って生きてく』ということです。
科学がどれほど進歩しても、私たちの命の本質は変わりません。 完璧じゃなくていいんです。 だって、キャベツ一つ、自分の力だけでは作れないんですから。
まずは今日、一日頑張った自分に『お疲れ様』と言ってあげてください。 あなたの心と体をお世話できるのは、他の誰でもない、あなた自身です。
このお話が、あなたの心を少しでも軽くするきっかけになれば嬉しいです。
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