いきなりステロイドをやめる行為というのは
たとえば、引っ越しするのにつぎの住居を決めずに、
突然住んでいたところを出ていってしまうようなものです。
つぎ住むところがないのに、出ていってしまったらとても困りますね。
だから、引っ越しには準備があるように、
ステロイドをやめるにはちゃんと
手順を踏んでから脱ステに移行していきましょう!
その具体的な方法もこの後でお伝えします。
ステロイドをやめるということはどういうことなのか
現在あなたはステロイドを使っていますね。
もしくはステロイドをやめて、
激しリバウンドに日々耐えているのかもしれません。
ステロイドを使っている人は、このまま続けることに
疑問を感じているのではないでしょうか。
ずっとこの状態がつづくのではないか。
医者のいうとおりにやっているのに治らない。
なかには医者に怒られた、
そんな経験をされている方もおられると思います。
我が家の末っ子もアトピーに苦しみました。
はじめこそ鍼灸で対処しようとしましたが、
上の二人の世話をしながら、
末っ子の対処をすることにアキ先生はギブアップ!
とうとう皮膚科へかかることになりました。
しかし、お医者さんの言う通りにステロイドを
ぬっても治ることはありませんでした。
そこから様々なことを試し、なんとか末っ子の
アトピーを治すことができたのです。
(これがアトピーっ子のための自然療法講座として完成しました)

お陰で、写真もいっぱい撮ることができるし、
水遊びもプールも思い切り楽しめる。
なにより子育てが楽しくなりました。
またいっぱい触れてあげられるので、
脳の発達にもプラスになります。
アトピーになったことで、逆に良かったと
思えるくらいになりました。
こんな経験からあなたには、そんな苦労をしてほしくない。
そんな願いから発信しています。
アトピー性皮膚炎の治療においては
ステロイドを使うことが「標準治療」となっています。
医療における「標準治療」とはエビデンスに基づく
現代医療における最高の治療法です。
それでも標準治療に対して疑問を持ち、
医者のいうことが信じられなくなった・・・。
あなたには、そうなった理由があるのだと思います。
ステロイドについてある医者は
「安全なのでしっかり使うように」
と言っていました。
ところが別の医者に
「ステロイドは副作用があるからなるべく使わないように」
と指導をうけることがあるそうです。
このように言われたら、どちらを信じたらよいのかわからなくなります。
また、
「アトピーは治りません」
と言われた人もいます。
これを言われた患者さんは、どんな気持ちになるでしょう。
これには医者の「治る」という意味のとらえ方が違うのだそうです。
再発せずに100%治った状態を指すとすれば絶対に治る、
とは言えません。断定することは難しいからです。
ですが、
「アトピーは治りません」
という言葉は、患者さんの希望を粉々に打ち砕いてしまうでしょう。
そもそもアトピー性皮膚炎に使われるステロイドとは、
副腎皮質ホルモン(糖質コルチコイド)です。
実は、ステロイドは人間がもともと副腎という臓器で
毎日作り出しているホルモンの一種です。
副腎とは、血液の老廃物をろ過して尿として排泄する
「腎臓」の上にくっついている小さな臓器のことです。
そしてステロイドには、炎症を抑えたり、血圧を上げたりする
作用があり体内で作り出せない場合は
定期的に補充しなければ生きていけないほど重要な物質です。
ステロイドを使って、一時的にきれいになる、症状がやわらぐ
そんな経験はあると思います。
半面やめると途端に肌がかゆくなる荒れる悪化する。
ステロイドにはそのような効果があることは十分にわかっていますね。
それでも、このステロイドをやめるということは
あなたの肌が悪い状態のまま、毎日を過ごすということになります。
なぜあなたはやめようと考えたのですか
『やめることでリバウンドがあることは重々承知している』
という声が聞こえてきそうです。
「ステロイドを使い続けると依存する」
「やめたときにひどいリバウンドがある」
「副作用が怖い」
「うまく使えばコントロールできると言われたがどんどんクスリが強くなる」
「医者にステロイドはなるべく使わない方がよい、と言われた」
「医者によっていうことが違う。」
「クスリ以外の手段で治った話を聞いたことがある。」
そんな情報に触れるたびに、こころがゆれ
「もうステロイドは使っていられない」
「やめなきゃきっと治らない」
そんなことを考えたりしてしまうのでしょう。
そうして脱ステロイドへと走ってしまうのです。
次の住居をきめずに引っ越しをしますか?
あなたは引っ越しをしたことがありますか?
突然こんなことを聞くには理由があります。
新しい転居先を決めずに、引っ越しをする人はいませんよね。
つぎの住居へ移るために引っ越しをするのですから
当たり前のことであるはずです。
ところが、脱ステロイドをされる人は
つぎに住むところを決めずに引っ越しをしてしまう人なのです。
ステロイドはアトピー性皮膚炎に対する治療のひとつです。
それをやめるのなら、代わりの手段をとらなければ
どういうことになるのか結果は火を見るよりも明らかですね。
引っ越しには準備が必要
今住んでいるところが手狭になった、転勤になった、
家が傷んで雨漏りがする、など引っ越しの理由は
いろいろとあると思います。
いよいよ引っ越しを決断したらその次には物件を探します。
そして物件が決まったら、いつ引っ越すのか日時を決めます。
つぎに引っ越し業者の選定をはじめますね。
これはアトピー性皮膚炎の治療も同じです。
ステロイドの治療をやめるのであれば、代替の手段を決めなければなりません。
紫外線療法「ナローバンドUVB」をするのか
ネオーラルなのか、デュピクセントにするのか。
はたまたそれ以外の「なにか」なのか。
小さなお子さんに使える手段はさらに限られてしまいますが、
別のことに移行していかないと
激しいリバウンドに苦しめられることになってしまいます。
これが私の言う「脱ステするならステやめるな」の理由です。
ステロイドをやめる前に、
あなたにはできることやらなければならないことがあるのです。
それをこの後にお話します。
東洋医学と自然療法からアトピー性皮膚炎をとらえる
「内側の不調が皮膚に現れる」
漢方(東洋)医学では、皮膚の病は体の内側(内臓・氣血水の乱れ)が
表面に現れたものだと考えます。
かゆみや湿疹は表面に現れたもので、原因は体の中にあります。
そもそも皮膚は、人体の表面を覆っているもので
体内と外界を区別し、その体外環境に適応してゆくために、
体内環境を一定に保ち・守り・連絡し、体外環境と
交流している大切なはたらきがあります。
たとえば、外界が寒ければ血管が収縮し熱の発散をふせぎます。
暑ければ、血管を広げ汗を出して体表面を冷ますようにします。
そして皮膚の働きが分化し、発達したものが感覚器です。
皮膚も感覚器も、内臓と密接な関係があります。
ですから皮膚の不調も内臓から治してゆくというのが
漢方・東洋医学の考え方です。
アトピー性皮膚炎は、黄色ブドウ球菌が増えたため、
天然保湿因子が少ないため、皮膚バリア機能の低下、
などいろいろな原因が考えられますが、
経絡(ツボとツボを結ぶ氣血の流れる道)理論でとらえると、
皮毛は肺・大腸に属しており、排泄作用の障害があらわれるとみています。
また「肝病めば眼見るにあたわず、腎病めば耳聞くあたわず」
という諺があり感覚器と経絡の関係を教えています。
皮膚のトラブルも、肝の解毒作用が衰えたり栄養障害からくるもの、
また腎の浄化機能低下、膀胱の自律神経失調によるとも考えられます。
皮膚の病のときは、一般的に季肋下(きろくか)がかたくなっていますので、
指が肋骨の下に入るようにやわらかくします。
お腹に硬結があればよく指圧などをします。
つぎに自然療法からの視点をお伝えします。
今まで、多くのアトピー性皮膚炎の患者さんを施術してきました。
その経験から言いますと、多くの方が
「冷え」「滞り」「疲れ」「かたさ」
の問題を抱えています。
「冷え」があるとからだの免疫機能が低下します。
人体(細胞)には適した温度があります。
一般的に内臓温度が37~38℃がもっとも内臓の働きが活発になります。
37度未満だと基礎代謝が下がり、消化不良や便秘につながりやすくなります。
「滞り」
人体に血がめぐることで、さまざまな活動が可能となるのです。
反対にめぐりが止まると生命も活動を停止することになってしまします。
このめぐりの悪さが細胞の活動を左右することになります。
めぐりがよければ、細胞は活発に活動し
酸素栄養と老廃物二酸化炭素の交換もスムーズに行えます。
おすすめは有酸素運動、ウォーキングが一番ですね。
1日30分を目安に歩いてみましょう。
「疲れ」
疲労や睡眠不足により、細胞の活動が衰えます。
疲れると、やる気がなくなり眠たくなりますね。
それは疲労回復を体が図ろうとしているからなのです。
またリモデリング(新陳代謝)をすることで
肌細胞などが入れ替わり体を維持することができます。
その日の疲れはその日のうちに解消するよう心がけましょう。
「かたさ」
これは皮膚のかたさもありますが、
関節の動きのかたさ・筋肉のかたさもあります。
健康な赤ちゃんは、
「やわらかく」「あたたかい」
ですね。
反対にお年寄りは「かたく」「冷たく」なっていきいます。
お子様やご自身の「皮膚」「関節」のかたさをチェックしてみましょう。
ここまでの話で、やることがだんだんわかってきたのではないでしょうか。
目指すのは
「あたたかい」「やわらかい」「元気」「めぐりのよい」
状態こそがアトピー性皮膚炎の回復へ大切な要素であるということです。
引っ越し先にあるものが
では、あなたの引っ越し先はどういうところでしょうか。
「あたたかい」「やわらかい」「元気」「めぐりのよい」ところ。
そこがあなたの新たな暮らしていく場所なのです。
今日のお話しはここまでです。
これからどうやっていったらよいのか、わかってきましたか?
まずは、ご自身やお子様の状態をよく観察して、
どこを改善していったらいいのか判断してみましょう。
足りないところ、改善の余地あり、ならば
そこは伸びしろですから希望を持って取り組んでみてください。
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